トレーラーの特車申請の申請手続の流れ
トレーラーを使用して運送業務を行う場合、特車申請(特殊車両通行許可申請)は必須となる手続きです。特車申請を行うことで、道路の安全性を確保しながら法的に問題なく運行が可能になります。本記事では、トレーラーの特車申請の手続きについて、必要書類や流れを詳しく解説します。
特車申請とは?
特車申請とは、車両の大きさや重量が道路法で定められた基準を超える場合に、公道を通行するための許可を得る手続きです。基準を超える特殊車両での運行は、道路の安全性や構造物の耐久性に影響を及ぼす可能性があるため、事前に申請を行い許可を受ける必要があります。
基準を超える主な条件:
車両総重量:20トン以上
車両寸法:全長16.5メートル、全幅2.5メートル、全高3.8メートルを超える場合
車軸重量:1軸あたり10トンを超える場合
特車申請に必要な書類
特車申請を行う際には、以下の書類が必要です。これらの書類を正確に準備することで、スムーズな申請が可能になります。
特殊車両通行許可・認定申請書:特車申請の基本書類で、申請内容を詳細に記載します。
自動車検査証:登録されている車両の情報を確認するために必要です。
自動車検査証記録事項書:自動車検査証の詳細版で、車両に関する細かい情報が記載されています。
車両諸元に関する説明書(諸元表):車両の全長、全幅、全高、重量、軸重などの詳細情報を記載した書類です。
車両内訳書(包括申請時のみ必要):一度に複数の車両について申請する場合に求められます。
通行経路表:運行予定の経路を詳細に記した書類です。特定の道路や橋梁の使用が含まれる場合は注意が必要です。
通行経路図:経路表と対応した地図を作成し、申請内容を補足します。
トレーラーの特車申請の流れ
特車申請の手続きは、大きく分けて以下の5つのステップで進みます。
1. 必要情報の準備
最初に、申請に必要な情報を整理します。以下の情報を事前に揃えておきましょう。
車両の基本情報:全長、全幅、全高、車両総重量、軸重
積荷の情報:重量、形状、寸法
運行経路:具体的な出発地と目的地、通行する道路の詳細
運行日時:予定されている日程
2. 書類の作成
準備した情報を基に、必要書類を作成します。特車申請では、書類の正確性が審査の重要なポイントとなるため、不明点がある場合は事前に確認することをおすすめします。
書類作成の際には、電子申請システムを活用すると便利です。「特殊車両通行許可制度電子申請システム(特車システム)」を利用すれば、申請から許可証の受領までオンラインで対応可能です。
3. 申請の提出
書類が揃ったら、管轄の道路管理事務所に申請を提出します。電子申請の場合、特車システムを通じて提出することができます。
ポイント:提出前に書類の漏れや記載ミスがないかを確認。
電子申請の場合は、申請の進捗状況をリアルタイムで確認できるため効率的です。
4. 審査
申請内容が提出されると、道路管理者による審査が行われます。審査では以下の点が重点的に確認されます。
車両の寸法や重量が道路法の基準内であるか。
運行経路が安全であるか。
橋梁やトンネルなどの通行可能性。
審査期間は通常1~2週間程度ですが、書類の不備がある場合や申請が集中している時期には時間がかかることもあります。
5. 許可証の取得と運行
審査が完了すると、許可証が発行されます。許可証には、運行可能なルートや条件が明記されています。これを遵守して運行を行うことで、安全かつ法的に問題なくトレーラーを運行できます。
特車申請のポイントと注意事項
電子申請の活用
電子申請システムは、申請書類の作成や進捗管理が効率的に行える便利なツールです。特に複数の車両を扱う事業者にとっては大きなメリットがあります。
書類不備を防ぐ
特車申請の却下理由として最も多いのが書類不備です。事前に必要な書類を確認し、提出前にダブルチェックを行いましょう。専門家のサポートを受けることで、ミスを防ぐことができます。
許可証の遵守
許可証に記載された条件は必ず守る必要があります。指定されたルートや時間外の運行は、罰則の対象になる可能性があるため、計画的な運行を心がけましょう。
しかし、特車申請を自分でするのは難しい
特車申請を行うには、以下のような詳細な書類の準備と精密な手続きが必要です。
必要書類の準備
特車申請には以下の書類が求められます。
特殊車両通行許可・認定申請書
自動車検査証
自動車検査証記録事項書
車両諸元に関する説明書(諸元表)
車両内訳書(包括申請時のみ必要)
通行経路表
通行経路図
これらの書類を揃えるだけでも手間がかかり、不備があると申請が却下される可能性があります。
手続きの複雑さ
特車申請では、車両の仕様や積荷の情報を正確に記載しなければなりません。さらに、通行予定の経路についても詳細に計画し、道路管理者が定める基準に適合しているかを証明する必要があります。
時間と労力の負担
書類作成や審査にかかる時間が膨大であるため、事業の運営に割くべき時間や労力を圧迫します。また、電子申請システムを活用して効率化を図ることも可能ですが、操作に慣れていないと却って手間がかかる場合があります。
このように、特車申請を自分で行うことは非常に難しく、専門知識や経験がない場合には申請が通るまでに大きな負担を強いられるのが現状です。
特車申請をしないことのリスクと危険
特車申請を怠ったり、許可を受けずに特殊車両を運行した場合には、以下のようなリスクや危険が伴います。
1. 法的罰則
特車申請をしない、または許可条件に反して運行した場合、道路法に基づき以下の罰則が科されます。
許可条件に違反した運行:6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
無許可運行:100万円以下の罰金
許可証不携帯:100万円以下の罰金
これらの罰則は、違反を行った運転手だけでなく、事業主や法人にも適用されるため、事業全体に大きなリスクをもたらします。
2. 契約解除や信用の低下
許可を受けずに運行することは、企業のコンプライアンス違反と見なされます。特に大手企業や公共機関と取引がある場合、契約解除や取引停止に至る可能性が高く、企業の信用を大きく損なう結果となります。
3. 事故や道路損傷のリスク
無許可で特殊車両を運行すると、道路や橋梁の損傷、交通事故が発生する可能性が高まります。これにより、多額の賠償金を請求されるリスクもあります。
4. 競争力の低下
特車申請を怠ることで、法令遵守に厳格な競合他社との差が広がります。法令違反を繰り返す企業は、業界内外での信頼を失い、新規受注や顧客維持が困難になります。
特車申請は行政書士に依頼するのがおすすめ
特車申請をスムーズかつ確実に進めるためには、専門知識を持つ行政書士に依頼することが最善の方法です。以下に、行政書士に依頼するメリットを挙げます。
1. 専門知識による正確な手続き
行政書士は特車申請に必要な法律や規則に精通しています。そのため、書類作成や手続きにおいてミスが少なく、審査通過率が格段に向上します。
2. 時間と労力の節約
行政書士に依頼すれば、申請にかかる時間と労力を大幅に削減できます。これにより、事業主は本来の業務に集中できるため、業務効率が向上します。
3. トラブル対応がスムーズ
行政書士は申請プロセスでのトラブルにも対応可能です。不備が指摘された場合や追加書類が求められた場合でも、迅速に対応してくれます。
4. 法令遵守の確保
行政書士に依頼することで、特車申請における法令遵守が徹底されます。これにより、企業としてのコンプライアンスを強化し、取引先からの信頼を得られます。
まとめ
特車申請は、道路法を遵守し、安全な運行を行うために必要な手続きです。しかし、その複雑さや専門性の高さから、自分で行うのは非常に困難です。また、特車申請を怠ると、法的罰則や信用の低下など、事業運営に深刻なリスクをもたらします。
行政書士に依頼することで、正確な手続きと効率的な申請が可能となり、法令遵守を徹底できます。特車申請でお悩みの際は、ぜひ専門の行政書士に相談してみてください。行政書士のサポートを受けることで、事業の安全性と効率性が格段に向上します。
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業務 | 料金(税込) |
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事務所概要
代表者氏名 | 竹田 淳 |
代表者生年月日 | 昭和41年1月24日 |
事務所名称 | 竹田淳行政書士事務所 |
事務所所在地 | 福島県いわき市平字大工町7番地の7Dクラディアいわき706 |
日本行政書士会連合会登録番号 | 第23052687号 |
代表者経歴
出身地 | 福島県いわき市出身 |
昭和60年4月 | 中央大学法学部法律学科入学 |
平成元年3月 | 中央大学法学部法律学科卒業 |
平成元年4月 | 地元企業入社(店舗開発・法務を担当) |
平成16年1月 | 行政書士試験合格 |
事務所概要
事務所所在地
福島県いわき市平字大工町7番地の7Dクラディアいわき706
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